Diario

日々の暮らしのあれこれ帳

10年来のアイプチユーザーが少しだけコンプレックスを克服し始めた話

今まで美容関連の記事は書いていなかったのにいきなりなんだという感じですが、タイトルの通りです。
私が自分の容姿を受け入れられる時が来たら、その経緯は何らかの形で残そうと思ったので書くことにしました。

高校デビューとともに始めたアイプチ

私の目は一重に限りなく近い奥二重で蒙古襞はあまり大きくない、いわゆるアーモンドアイ。
幼少期はそれほど意識することはありませんでしたが、中学生の時にクラスメイトに容姿を貶されたことをきっかけに、「どうやら二重のクリっとした目の子が可愛いと思われるようだ」と思い、自分の細長い目にコンプレックスを抱くようになりました。
中学まではメイク禁止の厳しい環境でしたが高校は自由なところだったので、中学までの知り合いがいないのを良いことにアイプチを始めました(いろいろ試したけど糊が固まって皮膜になるタイプのローヤルアイムが一番良かったです)。
不慣れなのもあり、今写真を見返せば恥ずかしくなるくらいに不自然なのですが、意外とバレていなかったですね(周りも流石に本人には聞かなかっただけかもしれませんが)。 アイプチを取るとすぐ元の目に戻ってしまうので、プールの時間に剥がれたりしないかビクビクしたり、顔を下から覗かれた時に変に見えないか怖くなったのを覚えています。
ちなみに中学の頃仲の良かった友人に「高校からアイプチをしようと思う」と言ったら「大きな目より広い視野を持っている人の方が魅力的だよ」と至極真っ当なことを言ってくれたのですが当時の私には何も響きませんでした。悲しいねぇ。

どうやら問題は重じゃないらしい

それで容姿が良くなってモテだしたかというとそんなことはなくて、結局多少目のサイズが変わったところで「かわいい」と言ってくれる人は言ってくれるしそうでない人はそうでないんだな、ということを実感し始めます。
幸い、中学の頃よりは出会う人数が増えて世界も広がったことで、私の容姿を気に入ってくれる人も出てきたことは自信になりました。また、中学の頃にいたらそれほどモテなかったであろう容姿の子が次々と異性を魅了する様子も目の当たりにしたので、「顔が全てじゃないんだな」という気づきも得られました。
一重か二重かなんて一要素にすぎず、実際は他のパーツとのバランスとか体型とか、さらに広く言えば能力とか人柄とかそういう部分まで関わってくるんだなということに薄々気づいたのがこの頃でした。
とはいえ、卒業するまで一日たりともアイプチを欠かしたことはなかったので、結局怖さは残っていたのかもしれません。

メコンとの出会いと”モテ”からの解放

大学になってもアイプチは使い続けました。3年間もアイプチを使い続けると流石に扱いが上手くなって、自然に見える塗り方ができるようになってきました。二重というよりは奥二重のような形になり、気持ち目が開いて見えるかな?くらいなので自分以外本当に分からないレベルではあったのですが、「どう見えるかの問題ではなく自分自身が納得いくことによって自信のある顔つきになり、結果として変化をもたらす」ということに気付いていたので、お守りのような形でつけていました。
大学でさらに人間関係は広がり、ちまちまとした基準で人と見た目を比較するところからはかなり解放されてきてはいたのですが、決定打となったのはイメコンことイメージコンサルティングとの出会いでした。
今でこそブルベ夏、骨格ストレートなどの用語は広く知られてきましたが、5年前はまだ一部の人の間で流行っているという感じで、私も母に教えてもらって知りました。そこからあれよあれよとハマっていき、パーソナルカラー、パーソナルデザイン、顔タイプ、骨格までメジャーどころの診断をコンプリートするに至りました。
そこで学んだのは「人にはそれぞれ異なる魅力の活かし方がある」ということ。私の場合は年齢より大人っぽく見られ、可愛いよりは綺麗を目指した方が良いタイプと分かりました。
髪型・メイク・服装に至るまで自分のスペックを活かしたアイテムを取り入れたところ、自然と自分の容姿にも自信が持てるようになっていきました。
万人にモテることはなくても、自分を生かした魅せ方をすることでそれを気に入ってくれる人がいるということに気づいていったのです。

ラッシュリフト革命

と、ここまででだいぶコンプレックスから解放されたように見えるのですが、社会人になっても相変わらずアイプチは使っていました。ふと、「このままずっとおばあちゃんになっても使い続けるのかなぁ」なんて考えたこともあります。
そんなある時、奥二重の友人にまつげパーマが良かったとおすすめされました。一度大学時代にやったことあるものの自分でビューラーで上げるのとあんまり変わらなかったけどなぁと思いつつも久々にサロンに行ってみたら、思っていた以上にギャンギャンにまつげを上げられてしまいました。
おそらく以前やったのはまつげパーマで、今回はラッシュリフトという根本からまつげを上げるものだったのが違いです。あまりにも根本から上がっていたのでアイプチを塗れなくなってしまい、半ば諦める形でつけるのをやめてみました。
そうしたら、「あれ?別にアイプチ使っていたのと変わっていないどころかむしろこっちの方が良くないか?」ということに気づいたのです。メイクの手間は減るし、時間が経っても自然な目力が残っているし、アイシャドウも塗りやすい。
そんなこんなで、私は10年間塗り続けたアイプチを卒業するに至ったのでした(捨てる勇気はまだなくドレッサーに置いていますが)。

最後は自分がありたい自分でいられるかが大事

結局これなんだろうなと。
先述の話だと「ラッシュリフトのおかげでアイプチが要らなくなりました」という話にもなってしまうのですが、それ以外にもホクロ除去をしてみたり、歯肉整形をしてみたり、ダイエットをしてみたり、メイクレッスンを受けたり、髪型を変えてみたりとさまざまなことを試しました。
その中でようやく自分の見た目に関する全ての要素が「自力で変えられた部分」と「変えられないけど受け入れられた部分」のどちらかに分類できたのだと思います。
何もせず全てを受け入れるのは無理だっただろうし、全てを変えるのもきっと無理だった。改善と受容の両面のアプローチを10年間続けて、ようやく辿り着けた境地だったなと思っています。
これからの人生、容姿に関する悩みが完全にゼロになるということはないと思いますが、少なくとも中学生の頃のようなコンプレックスを抱え続けることからは抜け出せたんじゃないかと感じています。

「狭い世界の評価で自分の心を傷つけるのはもったいないけど、変わりたいと願うその気持ち自体は大切にしてほしい」。10年前の自分に会えるとしたら、そんな言葉をかけてあげたいです。